Yuichiro Suzuki Reports

100年樽仕込みの丸中醤油について

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はじめに

現在出回っている添加物、保存料を過剰に使用している食品に対して疑問を持ち、
ここ最近では、自分の食するものに対してかなり気を使っております。

特に、塩や醤油、味噌などに調味料にはかなりこだわっており
塩は、玄米を炊くためだけでも数種類の塩を試したり使い分けております。

そんな調味料マニア(自称)である僕が今度は醤油にこだわりを持ち始め、
現在の日本で数少ない古式製法で作られた丸中醤油に一目惚れをしてしまいました。

味音痴の僕がこの醤油を一舐めしただけで
今までスーパーなどで購入していた醤油は一体なんだったんだ!
と思わせる程の衝撃を与えた丸中醤油というのは一体どんな醤油なのでしょうか?

 

丸中醤油とは

丸中醤油は水に恵まれ、寒暖の差が激しい鈴鹿山脈の麓、愛荘町にあり
現代では稀になった古式製法を守り続け、200年以上も醸造菌が棲み続ける蔵です。

槃や柱、床には200年以上住み続ける醸造菌がびっしりついいており
杉坂で作られた木樽は最大で30石(1.8リットルのビンで約3000本分)の容量で
この木樽の中で醤油を数年間熟成させます。

また、木樽は菌を守り続けるために洗わず、
壊れたら自分達で修理まで行うそうです。

阪神淡路大震災の時には、江戸時代から続く蔵は大きく傾き、
建て直すしかないと診断されたにも関わらず
棲みついた醸造菌を守るべく、建て直すよりもはるかにお金のかかる耐震改修工事を決断したそうです。

これにより、さらに200年もつ蔵になったそうです。

 

丸中醤油が作られるまで

塩と麹つくり

まずは、蒸した大豆に炒って砕いた小麦を加えて種麹をつけ、
麹室に3〜4日間入れて麹を作ります。

また、木樽に水を張り”塩吊り”という独自の方法を行います。

この塩吊りを行うのは全国でも丸中醤油だけだそうで
いきなり高濃度の塩水を張って菌を脅かせないよう、
塩をジワジワ溶かして少しづつ塩分濃度を上げていくそうです。

 

櫂(かい)入れ

塩吊りにより作られた塩水に麹を加えて仕込み、
櫂(かい)と呼ばれる竿を差し込んで空気を送り込んで
もろみが発酵、熟成するのを手助けします。

この櫂入れ加減が非常に難しいらしく
プチプチという発酵の音と香りだけで、
もろみの状態を判断しなければならないそうです。

 

熟成と舟絞り

厳しい寒暖の変化を乗り越えてもろみがすっかり熟成し、
納得のいく味になるまで3年かかるそうです。

醤油が熟成した後、最後に行われるプロセスが船絞りで、
麻袋にもろみを入れて、醤油に雑味が出ないようにゆっくり舟場へと絞り出します。

木樽ごとに香りも味も違うため、
いくつかの木樽をブレンドして同じ味に仕上げるそうです。

最後に、香りを引き出し、うまみと甘みを残して
一番おいしく仕上がるように”火入れ”を行い発酵を止めて完成です。

 

最後に

丸中醤油が届いてから即座にお気に入りの醤油差しに移し替え、
日々の食卓に大活躍しております。

丸中醤油は、製法上普通の醤油よりも高価ではありますが、

つけ醤油専用として使うならばそんな高い買い物ではないと思います。

いつかは、煮物など贅沢に丸中醤油を使用してみたいですね!

このような歴史あるお蔵がこれからもずっと活躍できるようにと願いながら
今日も丸中醤油で浸った納豆をかき混ぜるであります!

ご観覧ありがとうございました!

<参考文献>

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