130年の歴史が詰まった、かんだやぶそばの蕎麦を味わってきた

2016/06/16
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神田駅から徒歩5分、創業から130年以上経つ歴史ある蕎麦屋がある。
その名は、かんだやぶそば。
かんだやぶそばは、1880年(明治13年)に創業された老舗中の老舗そば屋である。
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店舗は、関東大震災直後の大正12年(1923年)に建築され、東京都選定歴史的建造物に選定されている歴史的建造物であったが、2013年2月に起きた火災により惜しくも全焼。
現在は、火災で焼け残った、釣り行燈や看板をそのまま使用し、新店舗で営業を再開している。
そんな歴史の詰まったかんだやぶそばへ足を運んでみた。
訪れたのは土曜の16時頃。風情ある緑に囲まれた石畳を通り、店内へ。
ガラス戸を開けると花番さんたちが「いらっしゃいーーーー!」(なぜか、語尾がものすごく長い。)と温かくむかえてくれた。
店内は非常に広々としていて、東京にいることを忘れさせてしまうほどのどかな雰囲気であった。
お座敷席に案内され、テーブルに用意されていたお品書きを眺めてみた。
お品書きは、食事用、飲み物用と綺麗にまとめられていた。
今回は、おいしい蕎麦を食べながら一杯飲もうという目的で来店したのだが、蕎麦以外にも良い酒のつまみになりそうな品がたくさんあった。
なので、せっかく来たのだからということで酒、せいろ蕎麦以外に、天ぷら、山芋を注文。
せいろ蕎麦は1枚では量が少ないようなので、2枚注文した。
注文後に運ばれてきたお通し。
一見、味噌のように思ったが、海苔?のような風味が混ざっており、酒に非常に合いそうな味付けであった。
そう感じたところに注文した蕎麦焼酎、草笛が運ばれてきた。
早速、先ほど運ばれてきたお通しとともに一杯。
口の中でそばの甘みとまろやかさが”パアーッ”と広がる。そして、その酒の風味を後押しするお通しの程よいしょっぱさ。
もう、うまいの一言である。。
次に運ばれてきたのは、山芋。酢醤油とともに食べるようだ。
この山芋で驚かされたのが、粘りの強さだ。
本当に山芋か?というほどの歯ごたえあり、これ程までに食感を感じることができた山芋は今までにない。
液状ではない、固形に近い山芋なので酒がどんどん進む。
山芋を完食後、今度は天ぷらが運ばれてきた。
おから、なす、いも、しょうがと山の幸で盛られた天ぷらだ。
どの天ぷらも揚げたてのあっつあつで、ころもはさっくさく。
塩と天つゆを交互で楽しむ天ぷらは酒を非常に美味くする。
徳川家康の死亡説に天ぷらの食べ過ぎというもがある。もしこれが本当だとしたらこれ以上に幸せな死に方はないなと、やぶそばの天ぷらを食しながら思った。
そんなことを思っていたらメインディッシュならぬ、メインせいろが運ばれてきた。
瑞々しく輝く蕎麦。蕎麦の色が多少緑かかっているのは、蕎麦の風味が落ちる夏に、清涼感を楽しんでもらおうと蕎麦の若芽を練り込んだためだという。
ここまでこだわった蕎麦はどんな味なのであろう。早速一口いただいた。
コシが強くしっかりとした食感。蕎麦の香りを邪魔しない濃厚な蕎麦汁。
細めの蕎麦でありながら、きちんと香り、味がしっかりしている不思議な蕎麦だった。
これまで、山芋、天ぷらをつまみにうまい酒を楽しみ、最後にこのような素晴らしい〆蕎麦を楽しめるとは少し贅沢すぎではないか。
今日はそんな風に思える幸せな一日であった。
かんだやぶそば
営業時間 :
11:30~20:30(L.O.20:00)
ランチ営業、日曜営業定休日 : 水曜日
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