奈良の神体山 三輪山を登拝してみた
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奈良県桜井市にある三輪山は、古代より神霊が宿る山(神奈備・三諸山)として、崇められてきました。
また、大物主大神を祀る、大神神社の御神体であることから、とても神聖な場所とされてきました。
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それ故、明治時代までは、一般人の入山が許されない禁足地であり、入山が可能となった現代でも登拝には厳守事項をあずけられ、登山感覚での入山は拒まれます。
そんな神聖な御山、三輪山へ気を引き締め登拝してきました。
三輪山への行き方
JR奈良駅から桜井線に乗車して30分程。三輪駅にて下車します。
三輪駅から徒歩10分程。大神神社の二の鳥居に到着します。
二の鳥居をくぐり、参道を登ると大神神社の手水舎があります。
この手水舎には、大物主大神が蛇に姿を変えた伝説からか、蛇の像から水が滴り落ちていました。これぞ、蛇口。
手水を済ませ、手水舎のすぐ横に階段を登ると、
これが日本最古の神社と称される大神神社です。
大神神社は、本殿を設けず、拝殿からその奥にある三つ鳥居を通し、三輪山を拝するという日本国原初の神祀りの様を今に伝えているそうです。
このことと鎮座の由来が、古事記や日本書紀等の古典にみえることから、日本国最古の神社とされているそうです。
三輪山の登拝口は、大神神社周辺にあると思い、彷徨いましたが見つからず。
神主に尋ねたところ、登拝口は拝殿から更に奥にいった狭井神社にあるそうです。
早速、拝殿を後にし、久すり道に遭遇。この奥に狭井神社があるようです。
久すり道を進むと、ありました。狭井神社の鳥居です。
奥にすすむと、手水舎がありました。大神神社のものとは違い飾り気がありませんでした。
そして、手水舎近くの階段を上ると、狭井神社が見えました。
鳥居前に立っているだけ、クァン、クァン、とすごいパワーを感じました。
狭井神社に着いたのは、午前8時半。登拝受付は、9時からなので、登拝者専用のスペースで待機しました。
時計は9時をまわり、三輪山登拝受付が開始されました。登拝は300円。
受付の際、午後4時までに下山すること。登拝は登山の感覚では無く、信仰、敬意を持って登ること。登拝以外のことは出来ないというつもりで入山する。など厳重注意がありました。
以下は、三輪山の厳重事項です。
- 三輪山参拝証を肩にかけて登拝すること
- 火気厳禁(タバコの火をはじめ、すべての火の使用を厳禁)
- 撮影禁止(カメラの持ち込み、撮影はできない)
- 飲食禁止
- 草木、キノコ、鳥獣、土石類を採取することは禁止
※ 水分補給のための水持ち込みは可能です。
登拝申し込み書を記入し、三輪山の地図と襷を受け取り、いざ、登拝へ。
荷物は登拝者専用のロッカーがあるので、そこに預けました。(100円)
裸足で登拝する方もいるようで僕も挑戦しようとしましたが、あいにくの雨で断念(結局、下山は裸足となってしまう)
そして、準備万端で登拝口へ。
ここから撮影禁止になります。
三輪山の登拝
三輪山の標高467m。登拝の所要時間は、初心者の方で2〜3時間。慣れている方で1時間30分から2時間程です。(往復)
急な坂が多数あるので、慣れていない方は無理しないようにしましょう。最近では、体調不良を起こし消防署の出動を要請する事例も多くなっているそうです。
登拝口からいきなり、丸太でできた階段の急な坂を登ります。
しばらくすると、平坦な尾根道になり、急な坂の疲れを取ることができました。
丸太橋を超えると、小川に沿って山道を歩きます。はじめは、平坦気味であった道がだんだんと坂になっていき、小岩が目立ってきます。
途中、白衣を着用し、裸足で下山してくる女性とすれ違いました。しかも無表情。
その光景を見て、三輪山は面白半分で来てはいけない、特殊な山なのだなと実感しました。
しばらくすると、休舎につきました。この休舎の奥に三光の滝という小さな滝がありました。
小さいながら近寄りがたいとても存在感がある滝で、一礼してその場から立ち去りました。
休舎からしばらく、急な坂を登っていきます。途中から浮岩が目立ちはじめ、滑らないように注意を払ってひたすら登りました。
すると、木に囲まれた巨石の群れに遭遇。これは、中津磐座(ナカツイワクラ)と呼ばれる三輪山の祭祀遺跡の一つだそうです。
さらに休まることなく急な坂道を登っていくと、岩は少なくなり、木の根っこと赤土が目立つようになりました。
今日は雨だっため、とても滑りました。
ひたすら無心で登りようやく、高宮神社に到着しました。標高は446.7m、三輪山の頂上です。
高宮神社に参拝し、用意された椅子に座って休憩をしていると高宮神社の後ろから人が歩いてきました。
どうやら奥に、奥津磐座という聖域があるらしいです。
早速、行ってみると、もののけ姫にでてくるような林道でした。その林道を抜けると、小さなお宮の後ろに巨石の群れがありました。
その場に着くと思わず、「うわぁ、」と口にしてしまったほど、エネルギー?に満ちていました。霊感のない僕でもこの場所にとてつもない力を感じました。
ここからは、土足で入るのをためらってしまい、裸足になってしました。
裸足でゆっくりと、巨石に近づくと言葉にできない、不思議な感覚、違和感を感じました。しばらく見ていると、今度は、この場に離れなければならないという感覚に陥り、その場をさっと後にしました。
その後、裸足のまま下山。頂上付近は、赤土で地面が柔らかく、気持ちよく降りることができました。
しかし、下れば下るほど、小石が目立つようになり、足の裏の痛みに負けそうになりながら、なんとか下山。
足の裏の痛みは不思議とすぐに引いて、肌がすべすべになっていました。
しかし、水一つ持たないで、(忘れた)手ぶらで登拝したため、とても喉が渇きました。
狭井神社の拝殿の裏に”くすり水”という三輪山の御神水がわき出ているようです。
用意されていたコップで二杯ほど喉の渇きをうるおすと同時に疲れも徐々に癒えてきました。
気がつくと時は12時、これまでの不思議な経験を胸にしまい、次に向かった先はそうめん屋なのはいうまでもありません。
最後に
今年は、アルプス山をはじめ、いくつもの山を登頂してきました。
今回登拝した三輪山は400m代と低山ながらも、これまで登った山とは別格でした。
登拝前に神主から登山感覚で登る山ではない。と説明を受けた通り、とても神秘に満ちた不思議な山でした。
やはり、古代は禁足地とされていた御神体とされただけあり、この山には、人々には知られてはいけない。知ってほしくない、何かがあるんでしょうね。
ご観覧ありがとうございました!
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